Web面接を始める企業が増えてきたわけ

スマホで就活

Web面接を、本格的に導入する企業が増えてきた。

 

Web面接とは、企業の採用活動をインターネット上で行うモノだ。

 

募集要項もWeb、会社説明会もWeb動画、そしてエントリーシートや自己アピールもWeb、そうして面接もWeb。

 

そういう感じで、採用直前の段階まで、求職者とWebでやりとりするのがWeb面接だ。

 

こういうやり方は、インターネットを利用するIT企業などで、積極的に利用されてきた。

 

しかし伝統のある大企業は、今までWeb面接には懐疑的で、従来のやり方を頑なに続けてきた。

 

学生の会社訪問、大人数を集めて行う会社説明会と懇親会、有望な候補者には採用担当者がついて、他企業に奪われないようにマークしていたりした。

 

ところがそういう膨大なコストをかけて採用活動できる企業は、もはや天然記念物級になってしまった。

 

昨今の殆どの企業は資金も人材も余裕がなくて、採用活動に大金は掛けられないのだ。



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バブル崩壊 リーマンショック、アベノミクス

1990年初頭のバブル崩壊以降、採用に贅沢にお金をかけられる企業は少なくなった。

 

韓国や台湾、中国企業の急成長で経営が悪化した家電メーカーも、採用どころではなく、シャープや東芝は逆に台湾企業や中国企業に会社を切り売りして、ようやく生き延びている有様だ。

 

また安泰だと思われていた銀行や証券業界も、アベノミクスのマイナス金利政策で、採用どころか大リストラ中。

 

急行の止まる駅前には必ずあったメガバンクの支店も統廃合され、地方銀行は国債運用もできなくなり赤字転落。

 

景気回復の兆候は、金融株から現れるというのは株式相場の「常識」だが、金融関連が青息吐息なんだから、採用活動に大金を出して学生を囲い込むような企業は、もはや存在しない。

 

そこへきて、中国武漢で発生した新型コロナウイルスの蔓延で、電車に乗るのもはばかれる有様だ。

 

なので腰の重かった大企業も、コストを大幅に節約できるWeb採用・Web面接を採用せざるを得なくなったわけだ。

 

Web面接・Web採用の手順とは

採用活動は、大企業にとっても中小企業にとっても、エネルギーが必要な作業だ。

 

人事部も面接のためのスケジュール調整をしたり、応募者の状況を管理するのが大変だ。

 

大企業ともなると、100名とか200名の募集に対し、数千名の応募エントリーがあるため、全員を面接に呼ぶわけにも行かないし。

 

逆に応募者が少ない中小企業には、誰もエントリーしてこない。

 

そもそも会社の存在自体、知られてない企業も多いから、そこからまず認知度を上げねばならないし。

 

またそこそこ知られていても、都心から離れた企業、関東以外の地域の企業などは、「面接に行くのも遠いし、お金がかかるから」という理由でエントリーを避ける学生も多い。

 

そこで企業訪問などコストのかかる作業は無しにして、Webベースでリクルーティングを行う企業が増えてきた。

 

自社のオフィスの様子や工場の様子、様々な動画に撮影して、Web上に上げる。

 

採用計画をWeb上で公開し、とにかくエントリー数を増やすように活動する。

 

エントリーしてくる学生や休職者に対しては、応募者にいくつかの質問を出して、自己アピールと質問に対する答えをスマホで動画撮影してもらう。

 

それをアップロードしてもらって、一次面接の代わりとする。

 

そして一次面接で合格した応募者に対して、オンタイムのWeb面接を行い、最終面接にのみ実際に会って話をする。

 

Web面接・Web採用のための企業向けツールも数社から出ており、そのプラットフォーム上で採用活動を行う。

 

 

就活 WEB面接

 

ZOOMとスカイプ 利用するのに必要な物は?

 

Web面接のためのツールとして必要なのは、ネットにつながったパソコンヘッドセット(マイク)、そしてWebカメラだ。

 

パソコンの音声入力ジャックにヘッドセットをつなぎ、USB端子にWebカメラを接続する。

 

あとは、面接用に指定されたアプリをインストールしておけば良い。

 

インストールするアプリとして、かつて一般的だったのは、Skype(スカイプ)と呼ばれる無料通話アプリだ。

 

Skypeは、テレビ電話としても使えるが、ネット会議にも利用される(Skype for business)。

 

ただスカイプは画質が今ひとつで、音声もノイズが入り易いし、つながりにくい場合もあるため、近年は敬遠されつつある。

 

替わってよく使われだしたのが、Web会議アプリの「ZOOM(ズーム)」というツールだ。

 

ZOOMはSkypeよりも通信量がかなり小さいのに画質が良く、同時に最大1,000人まで参加できる。

 

さらにグループセッションや掲示板、録画機能など、必要な機能がどんどん追加されているため、多くの企業で利用されている。

 

しかも利用料金は、月額数千円という格安料金で利用できるから、中小企業のみならず、大企業でも利用している企業は多い。

 

企業で使っているツールなら、Web面接で使われるても当然だから、対応せざるを得ないね。

 

ZOOMの長所は、IDやパスワードを設定しなくても良いところで、アプリさえ事前にインストールしておけば、面接や会議を開く主催者から送られてきたURLをクリックするだけで面接や会議が始められる。

 

数人ずつに分かれてグループ内だけで会話もできるし、掲示板に書き込んで相談することもできる。

 

因みにZOOMはiPhoneやAndroid携帯でも利用できるが、質疑応答などを考えると、パソコンの方が良いかもね。

 

ブラインドタッチなど、パソコンを使うスキルが無いなら、スマホでも仕方が無いけど。

 

他にも、Whereby(ウェア・バイ 旧appear.in)というツールもあって、こちらはアプリのインストール無しで、URLクリックだけで使える。

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