大学フィルターとは

大学フィルターとは、出身大学で採用候補者を、あらかじめ絞り込むことだ。

 

大手企業や人気企業には、もの凄い数のエントリーがあるため、採用する候補者を何らかの方法で絞り込んでいかなければならない。

 

というのもSPIテストや玉手箱テストなどのテスト費用だけでも、受検生一人あたり4000円から5000円の費用がかかる。

 

100人しか採用しないのに、1000人以上応募があって、全員にテストを受けさせたとすれば、テスト費用だけでも数千万円もかかってしまうのだ。

 

なので何らかの方法で志望者を絞り込む。

 

出身大学の名前や学部で絞り込むのが、大学フィルターだ。

 

大学フィルターを設定している場合、その企業で価値があると考えている大学でなければ、書類選考の段階で不採用になってしまう。

 

いくら熱心に企業説明会に通ってアピールしようとしても、初めから対象外になっていて、説明会の案内も送られてこない

 

じゃあ、どういう大学がフィルターにかかってしまうのか?

 

これは企業それぞれの採用担当者や人事部が勝手に決めているので、全くわからない。

 

たとえば東大とか京大、早稲田だとか慶應といった、日本全国で通用する難関大学の出身であれば、たいていの企業にエントリーしても門前払いされはしないだろう。

 

またその他の東京六大学(明治大学・法政大学・立教大学)だとか、関西の関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)クラスであれば、卒業生がたくさん企業にいるため、門前払いされにくいはずだ。

 

しかしそれ以外の大学出身であれば、大学フィルターで門前払いになるケースはいろいろあるらしい。

 

特に気をつける必要があるのが、自分が住んでいる地域では有名で「良い」とされている大学であっても、全国的にはあまり知られていない場合だ。

 

こういう場合、大学のある近くに本拠地がある企業でないと、フィルターに引っかかりかねない。

 

東京では有名な大学でも、関西の企業から見ると、無名大学になってしまったりする。



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馴染みがある大学でないと、採用しにくい

自分が住んでいる地域では「良い大学」だとされているような大学でも、就職では通用しないこともよくある。

 

というのも、その企業に卒業生がたくさん就職していなければ、門外漢がやってきたという感じになるからだ。

 

日本の大企業というのは、大きく分けて関東系と関西系の会社に分かれていて、全国規模の大企業であっても、どちらであるかで採用されやすい大学は変わる。

 

例えば五大商社( 三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、住友商事、丸紅)では、三菱と三井が関東系、伊藤忠、住友商事、丸紅が関西系の会社だ。

 

関東系の企業であれば、関西の大学出身者がエントリーしても、知名度が低い場合がある。

 

その大学の出身者が働いていないと、どういう大学なのかよく分からないので、大学フィルターにかかってしまうこともある。

 

逆に関西発祥の商社は、関西の大学出身の社員が多い。

 

そのため、関西の大学出身なら卒業生が既にたくさん働いているため、関東に本社が移っていても、門前払いはされにくい。

 

関東と関西では、言葉も違うしベースとなる価値観も違うわけだから、馴染みのある大学出身者を優先するのは致し方がない。

 

私など関西から東京に出てきて、関西人があまり居ないオフィスで働いていたことがあるが、言葉だけでもかなりのストレスだった経験がある。

 

特に北関東弁は、タレントのビートキヨシさんとか、漫才のU字工事さんみたいなしゃべり方で、なんかバカにされてるような気分になって、かなり困った。

 

結局その会社は2年弱で辞めてしまったが、文化圏が違うと馴染むまでに相当時間がかかるし効率も落ちる。

 

働きやすい環境というのは、施設や待遇だけで決まるもんじゃないんだね。

 

これは新卒者の3年以内の離職率にも、恐らく関係があるだろう。

 

というのも教育や飲食、介護と言った人間相手のサービス業の離職率が、鉄鋼や石油製品メーカーの離職率より、はるかに高いからだ。


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