新薬が世に出るまで

医薬品メーカーとは、医薬品を作って売る企業のことだ。

 

こう書けば、当たり前のことのようだが、非常に大変な業界だ。

 

というのもまず、新しい医薬品開発には膨大なコストががかかる。

 

一つの新薬候補(パイプライン)が薬として認められ、上市(じょうし/薬を売り出すこと)するまでに、5年から10年はかかる。

 

新しい薬が世に出るまでは、数段階の関門があるのだ。

 

最初は動物実験などで、新薬候補の化合物を絞り込み、それを特許申請する。

 

特許が取れたら、次は臨床試験を行い、効果を確かめる。

 

臨床試験には、第I相・第II相・第III相があり、第III相が実際の患者を使った試験になる。

 

第III相の臨床試験でハッキリした効果や有効性が認められれば、販売申請を行って市場に新しい薬を出すことができる。

 

こういう風に上市に至るまで、新薬候補一つあたり、毎年20億円程度の開発費用がかかり、従って一つの新薬の開発コストは100億円以上になることが殆どだ。

 

こういう風にして世に出てくる全く新しい薬は、年間10コあるかどうかだという。

 

もちろん第III相の臨床試験で、今まであった薬より良い結果や利点が認められなかったら、新薬として上市できないので、それまでの数百億円の開発費用はパーになる。

 

また同様の効果がある別の競合医薬品が出てくれば、開発費用の数百億円を回収できないかも知れない。

 

全く新しい新薬開発というのは、ほとんど大バクチだから、開発した企業が目が飛び出るような高値で売り出すのも仕方が無い。



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医薬品メーカー 売上げトップ10

医薬品メーカーの2016年度の売上げトップ10は次のようになっている。

 

ROAをみると、優良企業の目安の5%前後の企業が多いが、差があるね。

 

医薬品メーカー 売上げトップ10 (2016)

企業名市場業種売上高(百万円)当期利益(百万円)自己資本比率ROEROA本決算
武田薬品工業東1医薬品180737880166513.921.972016/5/10
アステラス製薬東1医薬品13727061936877015.0310.782016/5/11
大塚HD東1医薬品119554792563695.53.72017/2/14
第一三共東1医薬品9864468228264.86.494.242016/5/12
エーザイ東1医薬品5479225493358.99.375.422016/5/13
中外製薬東1医薬品4917805359280.18.436.732017/2/1
田辺三菱製薬東1医薬品4317015643486.67.086.072016/5/11
大日本住友製薬東1医薬品4032062469763.15.53.482016/5/11
協和発酵キリン東1医薬品3430191866986.13.072.632017/1/31
塩野義製薬東1医薬品3099736668779.613.5610.732016/5/11
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